こんにちは、ドレスデンで以前留学をしていたGENです。
荘厳なバロック建築と美しいエルベ川の景観に彩られ、ゲーテに「エルベのフィレンツェ」と言わしめたザクセン州の古都ドレスデン。アウグスト強王の栄華を偲ぶ旧市街はすべての旅人を虜にします。しかしドレスデンの魅力は新市街にも。
この記事では私の旅行経験を基に、ドレスデンを楽しめる宿泊エリアについてまとめてみました。
旅行を計画中の皆さんの一助になれば幸いです。
ドレスデンのおすすめ宿泊エリア1:新市街エルベ河畔のホテル

最もおすすめしたいエリアは新市街のエルベ河畔のエリアです。
このエリアは旧市街、新市街のどちらにも行きやすく、立地の点でバランスが良いのが特徴です。行動派の方や連泊される方に最適ではないでしょうか。
なお、このエリアにあるホテルは1軒だけですが、何物にも代えられない感動があります(それは後ほど)。
対岸の旧市街へはアウグストゥス橋を渡って行きます。橋上を進むにつれて旧市街のバロック建築が大きく見え、感動も大きくなります。ホテルから旧市街のバロック建築群へは10分弱かかりますが、それほど遠く感じなかったのは私だけではないでしょう。
なお、アウグストゥス橋からカローラ橋の間が有名なビューポイント「ブリュールのテラス」になりますので、ここもお忘れ無く。
一方、新市街の入り口、ノイシュテッター・マルクトはエルベ川からすぐ。金色に輝くアウグスト強王があなたを歓迎してくれるでしょう。
さらに足をのばせば、プラタナス並木の落ち着いた雰囲気の中に、お洒落なショップやレストランが点在するハウプト通りに。お散歩感覚でドレスデンの別の魅力に触れることができるでしょう。
その他、新市街の主な見所は、ギネスブックに登録された世界一美しい乳製品の店プフンツ・モルケライ、アパートや中庭自体がアート作品のクンストホーフ・パッサージ、ザクセン民族博物館等。徒歩とトラムを組み合わせると良いでしょう。
さてこのエリアのホテル、「ウェスティン・ベルビュー・ドレスデン」では必ずリバーサイドビューの部屋を指定してください。

窓からは、時間と共に刻々と表情を変える「エルベ川と旧市街」の美しい風景をいつでも楽しむことができます。これがこのエリア(ホテル)に宿泊する最大のメリットです。時を忘れて楽しんでみてください。
ドレスデンのおすすめ宿泊エリア2:旧市街のホテル

ご存知のようにドレスデン観光の中心地です。
美しい教会や宮殿などの建造物を間近に見ることができ、その壮麗さにただ感動するだけ。まるで18世紀にタイムスリップしたような感覚になります。この感動こそが最大の特徴ではないでしょうか。
また、時間の使い方に自由度が広がる点もメリットです。
このエリアの昼間は観光客で混み合います。しかし、ホテルから旧市街の各見所へは徒歩5分程度。出発時間を無理に早くしなくても、観光客で混み出す前に目的の宮殿等に到着することができるでしょう。
また観光客が少なくなる夕方以降、お目当ての建物は美しくライトアップされ、昼間とは違う顔を見せてくれます。この時も思い立ったらすぐに見に行けるのが良いところ。観光客が多い時間はホテルやお気に入りのカフェで寛ぐのもよいしょう。
個々の見所を間近に見ることはできますが、新市街からのように、旧市街の見どころがそろって見えるビューポイントはないのでしょうか?
エルベ川沿いのブリュールのテラスやカローラ橋がありますので心配ご無用。光の柔らかい朝、夕に旧市街を望めば、筆舌に尽くしがたい景色に時を忘れて見入ってしまうこと間違いなし。夕景、夜景でも時間を気にせず見られることが大きなメリットです。
ゼンパー・オーパー、ツヴィンガー宮殿、フラウエン教会そして聖十字架教会等、バロック様式の美しい建物群を眺め、内部を見学するだけでは満足できないあなた。「ケンピンスキーホテル」に宿泊してみてはいかがでしょうか?

彼の強王が愛人のために建てたタッシェンベルクパレスの中にあります。
ドレスデンのおすすめ宿泊エリア3:中央駅付近のホテル

このエリアはドレスデン旧市街だけでなく、Sバーンなどに乗って更に行動範囲を広げられるのが最大のメリットです。
また、このエリアでは、他のエリアに比べて手頃なお値段で泊まれるホテルが多く、それが一つのメリットかもしれません。
このエリアは旧市街にも十分歩ける距離にあります。旧市街へはショッピング街のプラガー通りを通って、25分程度。お散歩ついでに行ける距離ではないでしょうか。
まずはお気に入りのカフェでひと休み、元気を取り戻してから散策しましょう。なお旧市街の入り口にある聖十字架教会では、スケジュールさえ合えば天使の歌声が聞こえるかもしれません。
ドレスデンから電車を使って足を伸ばすなら、ヨーロッパ初の白磁の陶磁器を完成させたことで有名なマイセンをはずす訳にはいきません。

ドレスデンからSバーンで約30分。ここにはマイセン国立磁器工場があり、陶磁器の製造過程を見学することができます。また併設のショップでは日本にはない絵付けのカップを見つけられるかもしれません。
陶器好きの方は、マイセンと旧市街にあるツヴィンガー宮殿の陶器コレクションや壁画「君主の行進」をあわせて堪能してみてもよいのではないでしょうか。
また時計好きの人ならドイツ時計の聖地グラスヒュッテはいかがでしょうか?グラスヒュッテへはSバーンで1時間程度です。小さな街に約10のメーカーがあり、ランゲ&ゾーネ、NOMOSなどが有名です。
宿泊エリアを選んで素晴らしいドレスデン滞在を!
このように、ドレスデンとドレスデン郊外の街を楽しめるのはこのエリアならではの楽しみです。
比較的狭い範囲に集中していますが、ドレスデンのみどころは様々です。どのように楽しむかを考えながら宿泊エリアやホテルを選ぶのも旅の楽しみのひとつ。そんなときに少しでも皆さんの参考になれば幸いです。
最後に、ドレスデンの美しいバロック建築群は、残念ながら戦後に再建されたものがほとんどです。
様々な困難を克服しながら一つ一つ再建したドレスデン市民。そんなことに思いを馳せながら、フラウエン教会などを眺めると違った楽しみができるのではないでしょうか?